ある日の出来事。
皆さんもこんな経験があるかと思います。大切なお金を預けているのに得られる見返りが小さいとガッカリしますよね。なぜ見返りが小さいのでしょうか?見返りを増やす方法はあるのでしょうか?
Contents
大切なお金。何かに託した場合に見返りを期待することはできるのか?
私はこの「子育てマネーラボ」において、リスクがあることにはリスクがあると出来るだけわかりやすく、キチンとお伝えしていく所存です。
もしあたなが、とても大きな見返りを求めるのなら、ギャンブル的な要素が強まり、それは必然的にハイリスクになります。一方で、受け入れ可能な程度のリスクなのに、それを知らない・受け入れていないことによって得られていない見返りがあるとだとすれば、それは機会損失になっていると言えます。
今いくらの見返りを得ているかにもよりますが、もしあなたがタンス預金や銀行の普通預金中心の生活をされているなら、ほぼ確実に見返りを増やす方法はあります。現状に諦めずに少しずつ学んで自分のモノにしていきましょう。
なぜ、現在は大きな見返りを期待しにくいのか?
まず、なぜ単に銀行に普通預金をしているだけでは見返りがこれほどまでに小さいのかについて見て行きます。
背景にあるのは日本銀行の金融緩和政策
日本は1980年代のバブル期に高金利時代を謳歌しましたが、続くバブル崩壊、失われた10年、リーマンショック、デフレの進行等により、未だ強く実感できる経済成長を達成できずにいます。これを受けて経済の刺激のために、2019年現在は超がつくほどの金融緩和政策を日本銀行(日銀)がとっています。金融緩和政策とは、少し難しいのですが、超簡単に説明しますと、日銀(国の中央銀行)が市中銀行(メガバンクや地銀などの所謂 一般の人が利用している銀行)へ供給するお金の量を増やすことによって、市場をじゃぶじゃぶのお金づけの状態にすることで、市場の隅々までお金を行き渡らせ、みんなでお金をどんどん使うことで、景気を良くしていこうという政策です。この長らく続く金融政策方針により日本の市中銀行の普通預金金利は以下の様に推移しています(出典:日本銀行の統計データより)。
金融緩和政策とは?もっとわかりやすく!!
もし仮にあなたが、市中銀行だとした場合、頼んでもいないのに突如1億円が振り込まれてきたとします(但しその1億円はいつか日銀に返す必要があります)。ただ単に持っていてももったいないので、あなたはそれを何かの形に変えることで少しでも増やそうと試みるはずです。それが民間企業への融資であったり、住宅ローンであったり、消費者金融であったりするのです。
しかし、ここでもう一つ忘れてはいけないことがあります。頼んでもいないのにお金が振り込まれたのは、あなただけではないのです。あなたの仲間(他の市中銀行)も同様に余ったお金を持っているのです。その時どうなるかと言いますと、経済学で最も基礎的かつ普遍的な考え方「需要と供給の関係」通りのことが起こります。つまり、お金を借りたい人がそんなに増えていない一方で、貸したいという人がとても増えた状態になると、貸し手は借りてもらうために工夫をしなければいけなくなります。
お金を借りてもらうために最も有効な手段は、金利を下げることです。結果的に、現在いろんな種類の融資商品の金利は歴史的にも最低水準で推移しているのです。
金融緩和政策と普通預金の利息が少ないことの関係性は?
それと預金利息(預金金利)との間にどのような関係があるの?と思われるかもしれません。実は大アリなのです。あなた(市中銀行)は既に日銀から大量のお金の供給を受けており、かつ借りてが少ない状況で、ただでさえお金を持て余しているのです。そこに一般市民がさらに「お金を預けてあげましょう」となったとしても、あなた(市中銀行)はお金を預けてもらいたいでしょうか?
答えは間違いなくNO!ですね。安い金利で借りて(預かって)、高い金利で貸すのが銀行や保険会社(金融業)の主な仕事です。高い金利で貸す先が無い中で、預かってばかりいたら、預金への利息支払いだけで市中銀行等は苦しくなってしまいます。
もうわかりましたね!端的に言うと、市中銀行はこれ以上お金を預かりたくない・預かる必要が無いので、史上最低レベルまで預金利率を引き下げているのが現在なのです。
いずれまた何らかの理由(景気回復、日本国債価格の下落など)で金利が上昇していく可能性は高いと考えられますが、残念ながら著しい経済成長が望みにくいこの時代では、しばらくはこの低金利の時代が続くことが予想されます。
この低金利時代を生き抜くに当たって
では、この低金利の時代で、なす術なく腐ってタンス預金、または泣く泣く市中銀行に普通預金をし続けるしか道は無いのでしょうか?
否!! 次回からリスクとリターン別に如何にして大切なお金を運用していくかについて特集していきます。乞うご期待ください!